Pa5X WEBマニュアル

11 歌詞、コード、マーカー、楽譜

歌詞とコード

プレーヤーの選択

  • LyricsScoreまたはMarkersページに入っている状態で、タイトル・バーのPlayer 1またはPlayer 2キーをタッチして、プレーヤーを選択します。
  • ソングの演奏中にX-FADERスライダーを動かして、2つのプレーヤーをミキシングします。
  • X-FADERスライダーを左端にするとプレーヤー1のみの演奏に、右端にするとプレーヤー2のみの演奏になります。真ん中にすると両方のプレーヤーがミックスされた状態になります。プレーヤーごとの個別コントロール該当するプレーヤー・セクションのインジケーターが点灯します。

歌詞とコードはどこに含まれているか?

  • MIDIソングの内に含まれています。歌詞とコードは、MIDIイベントとしてMIDIソングの中に含まれています。
  • MP3ソングに含まれています。歌詞は、ID3/Lyrics3ID3/FramesタグとしてMP3の曲中に含まれることがあります。
  • スタイルまたはソングに関するテキスト・ファイル歌詞およびコードは、MIDIソング名またはMP3ソング名と同じ名前を持ち、同じフォルダーにあるテキスト・ファイルとして含まれている場合があります。ソングやスタイルを演奏中にテキスト・ファイルをロードすることもできます。
  • ソングブック・エントリーにリンクされているテキスト・ファイルSongBook Entryにリンクされているテキスト・ファイル(.txt)に含まれています。

ソングに含まれている歌詞とコードの表示

歌詞とコードは、歌詞MIDIイベントとしてMIDIソングの中に含まれている場合があります。自動的にソングと同期するため、これが最善の使用法です。

歌詞とコードの表示

歌詞ページを開く

  • コントロール・パネルのLYRICSキーを押します。Lyricsページが表示され、選択したプレーヤーで演奏している曲の歌詞が表示されます。

歌詞を表示する

  • MIDIソングやMP3ファイルに歌詞データが内蔵されている場合は、それらを再生すると歌詞がディスプレイに自動的にスクロール表示されます。歌詞はソングの進行に合わせて反転表示になります。

歌詞ページを閉じる

  • 歌詞の使用を終えるときは、コントロール・パネルのLYRICSキー、またはEXITキーを押して歌詞ページを閉じます。

テキスト・サイズの調節

表示される文字の大きさを切り替えられます。歌詞ページのaAキーをタッチすると文字の大きさが変わります。

  • aAをチェックしてより小さなフォントを選び、1ページ内でより多くの文字を表示することができます。
  • aAのチェックを外し、より大きなフォントを選び、離れていても歌詞が読みやすい表示にすることができます。

コードの表示/非表示

歌詞イベントに含まれているコード・ネームの表示、非表示ができます。LyricsページのChordチェックボックスを使います。

  • Chordにチェックするとコード・ネームが表示されます。コード・ネームはソングの進行に合わせて歌詞の上に表示されます。
  • Chordのチェックを外すとコード・ネームが非表示となります。

コードのトランスポーズ

Master Transposeの設定次第では、TRANSPOSEキーで、コード・ネームをトランスポーズすることができます。コード・ネームをトランスポーズするには、Settings > Menu > Tuning > Transpose Controlページを開き、次のいずれかの設定を選択します。

ソングとともにトランスポーズするコード・ネーム

  • SongScore両方のチェックボックスをチェックします。

ソングはトランスポーズするがコード・ネームはしない

  1. Songチェックボックスをチェックします。Scoreはチェックしません。

コード・ネームのトランスポーズについての詳細は、「スコアとコード・ネームのトランスポーズ」を参照してください。

テキスト・ファイルとしてロードした歌詞とコードの表示

歌詞とコードはテキスト・ファイルとしてロードすることができ、スタイルまたはソングと同じファイル名として扱うか、ソングブック・エントリーからリンクさせるか、手動でロードします。ディスプレイ上で、スイッチまたはフットスイッチを使って、手動でスクロールする必要があります。

正しく初期化されたテキスト・ファイルの作成方法につきましては、「パソコンで行うテキスト・ファイルの作成」を参照してください。

ソングと同じ名前のテキスト・ファイルのロード

歌詞やコードを含んだテキスト・ファイルは、スタイル、MIDIソングやMP3ソングと同じファイル名にすることができます。例えば、MySong.txtというテキスト・ファイルがMySong.midやMySong.mp3ファイルと同じフォルダーにある場合、ソング・ファイルをロードすると歌詞のテキスト・ファイルも一緒にロードされます。

テキスト・ファイルをKSTフォルダーにコピーすることはお勧めしません。スタイルにテキスト・ファイルを追加する場合は、スタイルをいずれかのドライブの中の通常のフォルダーに、関連するテキスト・スタイルと一緒にコピーしてください。

このテキストはMIDIソングに含まれるLyricsイベントより優先されます。

ソングブック・エントリーにテキスト・ファイルをリンクする

ソングブック・エントリーにリンクされたテキスト・ファイルに歌詞やコードが入っていることがあります。このエントリーはスタイルまたはソングを基本とするものでも構いません。「ソングブック・エントリーのエディット」の章を参照してください。

手動で行う歌詞とコードの外部テキスト・ファイルのロード

スタイルやソングに歌詞やコードの情報がない、または関連テキストがない場合は、スタイルやソングを選択した後からテキスト・ファイルをロードすることができます。

手動でのテキスト・ファイルのロード

下記の場合はLYRICSキーを押すと何も入っていないLyricsページとメッセージが表示されます。

  • ソングに歌詞やコードの情報がない場合
  • スタイルやソングに関連する外部のテキスト・ファイルはありません。
  • ソングブック・エントリーにリンクされたテキスト・ファイルがない場合

    下記のように対応してください:
    1. SHIFTキーを押しながらディスプレイの中央をタッチします。
    2. するとSelectウィンドウが表示されますので、必要なテキスト・ファイルを選択してロードします。
    3. テキスト・ファイルを選択したら、ページ・メニュー ( )からLoadコマンドを選択し、ロードします。
    4. EXITキーを押して、Lyricsページに戻ります。

テキストを手動でスクロールする

歌詞やコードが入ったテキストがソングにリンクされている場合や、そのテキスト・ファイルをロードした場合、テキストはソングの進行に合わせた自動スクロール表示をしません。この場合、次の方法で手動スクロール表示をしてください。

表示されているテキストをスクロールする

  • DIALUP/DOWNまたは縦スクロール・バーを使い、テキストをスクロールします。

スイッチ、フットスイッチ、コントロール・キーを使ってテキストをスクロールする

  1. Text Page Downコマンドを実物のコントローラーに割り当てます。また、Text Page Upコマンドを別のコントローラーに割り当ててテキストを戻すこともできます。
    • これをアサイナブル・スイッチに割り当てる場合は、Home > Menu > Switches > Switchesページを開きます。
    • これをフットスイッチに割り当てる場合は、Settings > Menu > Controllers > Footページを開きます。
    • これをコントロール・キーに割り当てる場合は、Settings > Menu > Controllers > Sliders/Buttons ページを開きます。
  2. 歌詞ページに戻り、設定したコントローラーを使ってテキストをスクロールします。
    アサイナブル・スイッチにテキストのスクロール機能を割り当てた場合、スクロール機能はそのキーボード・セット、ソングブックのエントリー、または外部テキスト・ファイルと関連付けたソングにのみ有効となります。一方、フットスイッチまたはコントロール・キーに割り当てた場合は、別のキーボード・セットやソングブック・エントリーを選択しても機能が有効となるグローバル設定となります。

パソコンで行うテキスト・ファイルの作成

正しいテキスト・ファイル形式の選択

Unicodeテキスト・エンコーディングを使用すれば、本機で複数言語の歌詞に対応することができます。通常のプレーンなファイルにUnicode UTF-8(BOM付き)エンコーディングを適用したもので、Windows対応のEOL(CRLF)であることをご確認ください。

正しいテキスト・エンコーディングで作成するには、テキスト・エンコーディングが選択できるテキスト・エディタ(Windows用、Mac用)を使用します。例えばWindows用のフリーウェアでは、Don Ho制作の「Notepad++」、Mac用ではBare Bone制作の「BBEdit」などがあります。

言語テキスト・エンコーディング

テキスト・ファイルの作成や編集には、UTF-8のBOM付きエンコーディングのご使用をお勧めします。これができない場合は、本機で選択した言語に合うことをご確認の上、以下のいずれかのテキスト・エンコーディングを選んでファイルを保存してください。安全のために、テキスト・ファイルに合ったコード・セットを選択してください。

言語 エンコーディング(Notepad++) エンコーディング(BBEdit)
Dutch Western European > Windows-1252 Western (Windows Latin 1)
English Western European > Windows-1252 Western (Windows Latin 1)
Estonian Baltic > Windows-1257 Baltic (Windows)
French Western European > Windows-1252 Western (Windows Latin 1)
German Western European > Windows-1252 Western (Windows Latin 1)
Greek Greek > Windows-1253 Greek (Windows)
Italian Western European > Windows-1252 Western (Windows Latin 1)
Polish Central European > Windows-1250 Central European (Windows Latin 2)
Russian Cyrillic > Windows-1251 Cyrillic (Windows)
Spanish Western European > Windows-1252 Western (Windows Latin 1)
Turkish Turkish > Windows-1254 Turkish (Windows Latin 5)

本機での言語設定

テキスト・ファイルを本機で正しく認識させるには、Languageパラメーターでご希望の言語を設定してください。

  1. Settings > Menu > General Controls > Interfaceページを開きます。
  2. Languageポップアップ・メニューから使用できる言語を選択します。
  3. Changeキーにタッチして、選択言語を適用します。

UnicodeではなくASCIIでテキスト・ファイルをエンコードする場合は、本機で選択した言語とテキスト・ファイルの言語間のミスマッチが生じる場合があります。この場合、コンピューターから正しいエンコーディングのテキスト・ファイルを再度保存することをお勧めします。非推奨ですが、本機の言語設定を変えてテキスト・ファイルを再度ロードする方法もあります。

Windows PCでテキスト・ファイルを編集する

  1. Notepad++を起動します。
  2. 元のテキスト・ファイルを開きます。
  3. File > Newを選択します。新規タブに空のファイル(新規ファイル)が表示されます。
  4. Encoding > Character sets > [Your Language] > [Encoding]を選択します。
  5. 元のテキスト・ファイルのタブをクリックします。
  6. 元のテキスト・ファイルの内容をすべて選択してコピーします。
  7. 空のテキスト・ファイル(新規ファイル)のタブをクリックします。
  8. コピーしたテキストをペーストします。
  9. 新規ファイルに名前を付けて保存します。
  10. ファイルを本機にロードし、正しく表示されるかどうかを確認します。

Macでテキスト・ファイルを編集する

  1. BBEditを起動します。
  2. 元のテキスト・ファイルを開きます。
  3. ウィンドウ下部のステータス・バーに、Document Text Encodingパラメーターがあります(通常の初期設定はUnicode UTF-8です)。これをクリックしてポップアップ・メニューを開き、Unicode (UTF-8, with BOM)を選択します。
  4. ステータスバーの横にLine Break Type(これは通常Unix (LF)に設定されています)があります。クリックしてポップアップ・メニューを開き、Windows (CRLF)を選択します。
  5. File > Save Asを選択して、コピーを保存します。別の名前を付けてください。また、Save Asダイアログ・ボックスに正しい改行とエンコーディングが表示されていることを確認します。
  6. 保存したテキスト・ファイルを本機にロードし、正しく表示されるかどうかを確認します。

Paシリーズが対応しているテキストのフォーマット

パソコン上でテキスト・ファイルを編集する際に、テキストのフォーマット( 体裁)を本機で正しく表示できる形にしておく必要があります。
フォント:等幅フォントを使用してください( Courier、Courier New、Letter Gothic、Lucida Sans、Menlo、Monaco、Vera Sansなど)
1行の文字数:本機での小さい文字サイズを使用する場合、1行の文字数は英数字で最大41字です。大きい文字サイズの場合は1行最大24字になります。

  • 文字サイズ小の場合(テキスト・エディタと本機の画面表示)
  • 文字サイズ大の場合(テキスト・エディタと本機の画面表示)

テキスト機能を演奏用メモとして活用

テキスト・ファイルのロード(インポート)機能は、歌詞以外にもライブなどの演奏用メモ(いわゆる「カンペ」)を本機に入れておくという活用法もあります。下図はライブのセット・リストと進行をテキストにしたものです(左:テキスト・エディタ、右:本機の画面表示)。

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